Saturday, November 27, 2010

私はなぜ「中国」を捨てたのか (WAC BUNKO)

Author : 石 平
Total Page : 237
Publisher : ワック
Publication Date : 2009-08

私はなぜ「中国」を捨てたのか (WAC BUNKO)
>> 石平さんには驚かされてしまった。
著者の石平氏は、故国中国を見限って日本に帰化した信じられないような稀有な人である。

本書では、氏の日本への認識が、並みの日本人など及びもつかないほどの見識と親愛の情にあふれているから驚いてしまった。

中国が共産党一党独裁国家であり、益々覇権主義に邁進しつつあることは、今日、尖閣諸島問題なども含めて、周辺国家へ脅威を与え続けていることなどから世界中に知れわたっている。

本書中、「やさしい」という日本語が中国語に見つけることができなくて、氏が同じ中国人同士の会話で、「やさしい」、と日本語で会話したことが本当に印象的だった。

今、中国も大きな門題(所得格差や失業率の高さなど)も抱えていることも事実であり、反日感情を煽って国民の目をそらそうと躍起になっているのは間違いない。

国際的なモラルに欠けた外交を推し進める中国という国家が、今や経済大国となってしまった現実から、今後、世界がどのように対応してゆくか悩ましい大きな問題である。

氏が、あまりのも日本を美化しすぎているから、極右の日本人にだけはなってほしくないな〜、と思いながら本書を読み終わった。











 
>> 如何にして余は日本人になりしか。余如何為日本人乎
中国共産党毛沢東主席の元・小戦士だった著者が、文化大革命、天安門事件を経て、

『共産党の政治的道具」と成り果てた国、中国に幻滅し、日本人に帰化するまで

(如何にして余は日本人になりしか。余如何為日本人乎)を綴る。



汚職と腐敗、権力闘争と粛清、道徳の欠如と拝金主義……それが現代中国。

一方日本は、美しい敬語と本物の儒教の心を持ち、人を愛する仁の心と、ひとを思いやる恕の心を持ち、

歴史と文化が創りだした美しい風景を持ち、禅の心と武士道、そして万世一系の天皇を戴く素晴らしい国なのである。



その日本がいまこそ著者・石平さんの故国。



という本なのだが、私は、

16世紀のポルトガル人宣教師、沢野忠庵ことクリストファン・フェレイラを思い出さないでもないのである。
>> 中国から帰化した日本人による、冷静な中国論
著者は石平(シー・ピン)氏。1962年中国四川省に生まれ、2007年日本に帰化した大学教授です。



本書は、その石平氏による故国中国論です。分量は237ページで、所要は2時間程度です。

内容は、著者のこれまでの体験を記し、それに対する分析を述べるというものです。

その中で一貫して書かれているのは、中国の共産党一党独裁体制への批判です。

現在の中国は民主的ではないとし、いかに言論の自由が奪われているか、

弾圧されているかを客観的事実・体験をもとに論じています。



また日本の姿勢として、中国におもねるのではなく、毅然とした態度で臨むことを述べています。

中国生まれの著者が述べるからこそ説得力があります。中国も日本も愛する、真の愛国者です。



現在の中国は、ともすればレアアースや駐在員を盾に、脅迫ともとれる外交を展開しています。

それに対し、日本は今後どのように対応すべきか。大いに参考にすべきです。

冷静かつ正確な事実認識の書として、日本人だけでなく

中国人の方々にもぜひ読んでいただきたい本です。

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