Tuesday, November 2, 2010

マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]

Author : P・F. ドラッカー
Total Page : 302
Publisher : ダイヤモンド社
Publication Date : 2001-12-14

マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
>> マネジャーになぜ真摯さが問われるのか?
ドラッカーの代表作「マネジメント」の抄訳である本書は、Part1マネジメントの使命、Part2マネジメントの方法、 Part3マネジメントの戦略、と大きく3部に分かれている。その中で、これに反するものは、いつの時代であれ例外なく破たんするという、マネジメントの「基本と原則」が示されている。



Part3は、イノベーションのことにも触れられてはいるが、経営層あたりの話になる。具体的なマネジメントについては「Part2マネジメントの方法」に詳しく述べられている。

とりわけ、マネジャーの仕事を中心に述べた「第5章マネジャー」と、マネジャーに必要とされる基礎知識を説いた「第6章マネジメントの技能」は、短いながら重要なことがたくさん書いてある。



「自己管理による目標管理こそマネジメントの哲学たるものである。」

「組織を発展させるのは、問題ではなく機会に目を向けることである。」

「マネジャーに任命してはならない5つのタイプ。」

「意思決定の実行を効果的にする方法。」

「コミュニケーションは単なる手段ではなく、組織のあり方である。」

「管理手段の要件と、人を管理する際に最も重要なこと。」

などなど・・・・。



そして「マネジャーの資質」。以下はその引用。



マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。



ドラッカーの言葉の中で、これ以上に衝撃を受けた言葉はない。ドラッカーが単なる学者であったり、評論家であるならば「真摯さ」という言葉は出てこないだろう。この一言で、組織社会となった歴史の中で、マネジャーが果たさなければならない使命の重さがひしひしと伝わってくるのだ。
>> マネージメントの原理原則がわかる
本書はピータードラッカーの「マネジメント-課題・責任・実践」から重要な部分を抜粋したもの。

題名のとおり「基本と原則」を体系的にまとめあげた良書です。

ドラッカーを理解するための手ごろな一冊をだと思います。



ドラッカー特有の高邁さ、読みづらさがある。

しかし、基本原則を列挙し、マネジメントというコンセプトを見事なまでに体系化している。

マネージメントの本質を理解できる、ほんとうに素晴らしい本だ。

仕事の中で、いろいろと活かせることができるし、自分のとった判断・行動と照らし合わせて

今後の教訓を得ることもできる。



マネージメントと向き合っている人、原理原則を学びたい人には絶好の一冊。
>> 管理職になったら読んでおいた方がいいです。
 私は理系なので、ドラッカーとは無縁でしたが、管理職になって「組織とは」「リーダーとは」ということを考えざるを得なくなったときに読みました。難しい用語もあまりなく、文体は理系の人のほうがよくわかるのではないかと思うほど完結で理屈が通っています。かといって、ドライではないところが良いところだと思います。「お金お金」という本ではありません。大人の本だと思います。役に立つ実用書です。

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