Author : 日向 武史
Total Page : 208
Publisher : 講談社
Publication Date : 2010-10-15
あひるの空(29) (少年マガジンコミックス)
>> 異色のバスケットボールマンガ第二十九巻
身長僅か150センチ台の男子高校生が
(ガードとはいえ)主人公をつとめる上、当初
所属チームがひたすら負け続けていたと云う
(しかも本巻に至っても公式戦では勝利無し)
異色のバスケットボールマンガ第二十九巻。
超高校級の選手が登場するわけではないため、
普通の高校生の生活や家庭の問題なども
丁寧に描かれている点において、作品世界に
しっかりとしたリアリティが感じられ好感が持てる。
二十八巻目終わりからようやく作品内の時間が一年経過し
本巻においてはまず新入生たちの横顔が描かれる。
少しではあるがライバル校が新入生を迎えた姿も描かれ
新展開へと向かうフレッシュな興奮が多面的に味わえる。
そしていよいよ始まる関東大会予選会。
素晴らしいのは、いきなり主人公たちのチームが出る
試合が始まるわけではないという点。
一見退屈ではあるものの、試合開始前の試合会場の雰囲気や
それに飲まれる選手たちの姿や胸に秘める想いが丁寧に丁寧に描かれ
その臨場感と肌触りは、まるで一緒に体験しているかのごとく。
ここにきて本作はスポーツ漫画として一級品のレベルにまで達している!
>> 今回は休憩
話はそこまで発展せず、試合もあまりありません。ボール持っているより喋っている方が多いですが…それはあひるの空の魅力で今回も飽きません。
この漫画は本当に素晴らしい
>> 転換期
新メンバーや新メンバー候補の登場によりクズ高バスケ部の雰囲気も少しづつ変かわります。
仲間を裏切った罪悪感に戸惑いながらもバスケ部に入部した行太
チャッキーのユニフォームを受け継いだナベ
タイプは違うがかつての安原やナベのように初心者のよしお
百春達が1年のときにバスケをしようと言ったミノル
何かしらの過去をもつ謎の天才イケメン晴生
スキンヘッドにした太郎
こうして挙げただけでもこの巻は今後のストーリーに向けての各キャラクターの想いや決意が描かれている。
関東予選の開始
北住にせまる菊川 西条にせまる鶴金興業
練習試合とは違う独特の空気が漂う体育館
「だから公式戦なんだろう」と千秋
学生時代スポーツをやっていた者の多くが共感できるセリフです。
やっぱり日向武史先生の表現は大好きだ 。今後も期待値を下回ることは無いだろうと思わせてくれる巻でした。
PS.気付いた方もいらっしゃると思いますが行太との電話の最後に高橋が「自分で選んだんだろ?迷うなよ」と言ったシーンで高橋の手前にアップで写っているのはチバさんですよね? さきほどの言葉はチバさんの決断ともリンクしてあったと思うととても深いです。弟君も登場しました。頑張ってくれ〜
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