Wednesday, February 23, 2011

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー (ムックセレクト)

Author : アレン・カー
Total Page : 219
Publisher : ロングセラーズ
Publication Date : 1996-05-01

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー (ムックセレクト)
>> 正しい事が書かれているはずだけれど……。
「こんなにもおいしくて落ち着けてハッピーになれる煙草を吸わないなんて!」と言って胸を張りながら煙草を吸うような人には、ピッタリの本だと思います。煙草の作り出すまやかしを次々と紐解いてくれるからです。

 ただ、一本吸う毎に「喫煙者なんて所詮哀れなニコチン中毒者さ」なんて惨めで卑屈な思いをしながら吸う自分のような人間には不向きかもしれません。

 書いてある内容に理解や共感を示しつつも、『結局、「ニコチンの悪魔」が餓死するまで、しばらくの間は我慢していろという事だろう?』としか思えませんでした。

 離脱症状は『何となく物足りない感じがある程度』と書かれていますが、その『程度』にどれだけ苦しめられている事か! この本で止められる90%の方に食い込みたかった……。
>> 禁煙19日目に読んで
禁煙19日目に本書を読み始めましたが1日で読み終わり、翌日再度読み返しました。

なぜ禁煙をはじめてからこの本を読もうと思ったかというと、もう2度と喫煙者には戻りたくはなかったからです。



著者は1日100本のヘビースモーカーだったそうですが、何度禁煙してもまたすぐにたばこを吸う生活に戻ってしまったそうです。

6ヶ月という長期の禁煙にも成功したそうですが、そんなに長期間吸わずいられたにもかかわらず、また喫煙者に戻ってしまったそうです。そういった経験からか、本の中で禁煙後に喫煙者に逆戻りしない為の助言を何度もされていました。



私も以前禁煙したことがあるのですが、一時的に成功したものの、しばらくするとまた吸う様になってしまいました。少し知恵は付きましたので、良い経験になったとも考えられますが、あの時この本に載っている様な知識があったなら喫煙者に戻ることはなかったかもしれません。



今から考えると、知識も経験も無く禁煙に挑むのは無謀であったとも思えてきます。

禁煙失敗の経験なんてない方が良いに決まっていますが、少しはたばこについて知っておかないと、なにかの拍子にまた喫煙者に逆戻りしてしまう可能性があるのではないでしょうか。この本でも良いですし、ネット上にも沢山の情報がありますから、禁煙をするのなら、たばこに対抗できるだけの知識を身につけておいた方が良いと思います。



この本の対象者は、禁煙したいと考えている喫煙者に向けたものですが、私の様に禁煙に入ってから読んでも参考になることも多く掲載されています。禁煙成功後に再度喫煙者に戻ることが無い様、たばこの罠を避ける為のアドバイスもされていますし、これからずっとノンスモーカーで居続ける為のヒントも沢山あり、非常に参考になる一冊でした。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



以下、読んでいて少し気になったことをあげてありますが、長々と書いてありますので興味がある方のみご覧いただければと思います。





たばこはまずい?

著者は最初にこう宣言しています「たばこをうまいと思ったことはない」

多くの喫煙者はうまいと思うから吸っているのだと思いますが、これは幻想なんだそうです。先に読み進めばそう言い切る理由も説明されてはいますが、いきなりこう書かれているので、たばこをうまいと思わないような人に喫煙者の気持ちがわかるのか?と考える方も多いのではないかと思います。

著者がなぜたばこをまずいものと言うのか不思議に思いましたが、恐らく正直に書いているだけなのだろうと思います。

ひっきりなしにたばこを吸う様なチェーンスモーカー状態だったそうですから、たばこの味や風味を感じることができないからか、何度か禁煙にチャレンジした為に、たばこの本当の味に気がついていると言いたかったのかもしれません。





元はイギリスの本です

英国の本を翻訳したものですので、日本の感覚からするとちょっとピンとこない様な表現があります。

例えば、車を買い替えたらウィンカーとワイパーのレバーが左右逆だったという例がありました。あちらでは良くあることかもしれませんが、日本では輸入車以外にはそんなことはないと思います。

他にはダーツのテレビ番組の中でプレイヤーがたばこを吸っているとか、労働者階級は労働党を支持するといった英国のローカルな話題もたまに出てきます。



また、喫煙者は夜たばこがなくなるとパニックを感じるという喫煙者の心理が何度か紹介されていますが、日本でそういわれてもピンと来ませんよね?確かに無くなればちょっとピンチですが、コンビニに行けば買えますし、最近は自販機も夜間稼動しているそうですからパニックになる程でもないと思います。もしかすると、英国では夜たばこを入手するのが難しい事情があるのかもしれません。



この様に書かれている事が日本の感覚とは違っている所があり、自分なりに解釈し直さなければならない箇所がいくつかありました。





翻訳の仕方

英国固有のものは仕方ないとして、喫煙に関する表現などはもう少し日本らしいものになっていればなぁと思いました。

訳者の方がたばこを吸ったことがないからか、忠実な訳を心がけているのかは分かりませんが、もっと上手な表現ができるはずなのにと思うことがありました。例えば喫煙の表現として「煙が肺におちていく感触がいいから」という箇所がありますが、こう書かれても日本の喫煙者には直感的に理解しにくいのではないでしょうか。





喫煙者の意識の違い

他に日本の感覚と違うなと感じたのは、喫煙者の意識です。

本の中で、喫煙者は誰でもたばこがやめられるものなら止めたい、もしもたばこを吸う前に戻れるとしたら誰もがそうすると書かれています。日本でたばこをやめるつもりが全く無い人はこんな考えはしませんよね?

最初はおおげさに書いてあるのだろうと思っていましたが、読み進める内に本当にそうなのかと思えてきました。

日本でも喫煙者に対する風当たりが年々きつくなっていますが、英国はもっと先に進んでいて、喫煙者の意識も日本とは違うのかもしれません。
>> 序盤の一文で決まる向き不向き
随分昔に買った本ですが最近読み直してみたので今更レビューしてみます。

この本で禁煙出来る人はとても素直で人を疑う事を知らないような方が多いのではないでしょうか?

序盤に33年間タバコを吸い続けてきた作者が「タバコを美味いと思った事は一度も無い」と書いています。

この時点でもう「この本を読んでも禁煙成功には繋がらないな」と感じてしまいました。

中には上手な言い回しや、なるほど!と思わせる一文も確かにあるのですが、序盤のその一文に疑問を持つ方なら8割方がエ?っと思う内容です。

例えを出すと「今すぐ私に20万円払えばこれから毎日1箱貴方にタバコをあげましょう」との誘いに誰も乗って来ないと作者は書いてますが

誰も信用してくれなかったの間違いなのでは?と思ってしまいます。

信用に値する人物が上記の提案をしてくれれば、既に禁煙半年の私ですら喜んで受け入れるでしょう…。

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