Monday, February 14, 2011

ささめきこと 7 (MFコミックス アライブシリーズ)

Author : いけだ たかし
Publisher : メディアファクトリー
Publication Date : 2010-10-23

ささめきこと 7 (MFコミックス アライブシリーズ)
>> 一つ一つはささめき事。でもとても大事な事
 人の本心に触れる事の怖さ、自分の本心に気付く事のつらさがせつせつと描かれ、我知らずに流した涙の意味を理解してしまった時の切なさが紙面いっぱいから溢れ出てきます。



 ただの「好き」から「同性を好き」になったとき、相手そして世間とどう向き合うか。片思いの切ない心、両想いなのに伝えられない心。彼女たちがこれから向かおうとする先に何が待ち構えているのか。これに気付いた時にはじめて今までより一歩踏み込んだ恋が始まります。



 そんな彼女たちの今はまだ哀しさの方が多い、でも暖かい心が訥々と描かれています。

 
>> 完結に向けての序章?
帯には何と!あの志村貴子氏の言葉とイラストが!!さらに良く見ると「志村貴子×いけだたかし」対談を特別収録!ともあります!!何だか凄い??と、どきどきしながら読み始めると・・・。(笑)



主人公二人の仲は第6巻にて収まるべき所に収まった感があり、これから先どう展開させるのか?まだまだ書くことがあるのか?と心配になる面もあったのですが、読み始めて見ると・・・なるほど・・・こう来たか・・・。



全体として、相変らず丁寧な作画で安心して見ていられます。細い線もしっかりと書いているので繊細さも感じさせますね。ただ・・・今までに比べるとストーリーとしては少しまとま りに欠けているようにも感じました。6巻の続きから、空手部の大会参加や学園物に付きものの生徒会選挙などが大きな「行事」で、そんな日々の中での彼女たちの恋模様が描かれていきますが、大きな山場を超えた事もあってか人によってはちょっと地味な展開に思えるかもしれません。



しかし、第6巻でも感じた、同性愛の人たちの「人知れぬ苦しみ」を正面切って取り上げようという作者の意図がさらに鮮明になってきた展開とも言えるでしょうか・・・。今までは「二人の間」のことでしたが、これから先はそれでは済まなくなる・・・嫌も応もなく、「世間」と対峙していくことになる彼女たちのこれからが描かれるのか?この第7巻はその序章のようです・・・。



うれしいのは・・・朱宮君が復活しています!!(笑)



そして、巻末には、3ページに亘る「志村貴子×いけだたかし対談」があり、色々と興味深いお話が聞けます!

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