Thursday, April 28, 2011

これからの思考の教科書 ~論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方~

Author : 酒井 穣
Total Page : 222
Publisher : ビジネス社
Publication Date : 2010-09-28

これからの思考の教科書 ~論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方~
>> 数多くある思考系の本とは一味違います。これからの時代に必要!
「はじめての課長の教科書」「あたらしい戦略の教科書」がとてもわかりやすく実践で使える内容だったので、

この本を迷わず購入しました。



まず著者の読書量と経験がものすごいのだと思います。

さまざまな例えが出てきますが、どれも面白く説得力のあるものばかり。



思考系の本は数多く読んだ中でもこの本はおススメです。

1つの考え方ではこれからの時代、生き残ってはいけないことを実感。



実際にペンを持ちながら、読み進めることをおススメします。



「なぜ相手に納得してもらえないのだろう」と悩んでいる方には、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
>> ”二者択一”の先にあるものとは?
「はじめての課長の教科書」でおなじみ、酒井 穣氏の新刊。今回のテーマは”思考”。



いままで、論理的思考をテーマにした本はあまたあったし、”××発想法”といったラテラル(水平)思考の本もたくさんあった。ただし、両者の統合(=インテグレート・シンキング)をテーマにした本は記憶になく、いつもながら著者の独自の切り口には感心する。

個人的には、今のような変化の多い時代には”ラテラル思考”の方が重要じゃないかなと思いながら読んでいたのだが、その段階で既に考え方を間違えていることに気づかされた。ロジカルか、ラテラルか、そのどちらかを選ぶということではなく、両者を統合することが重要であるとのこと。そういった意味で、著者は二者択一のトレードオフという考え方を否定し、その先のあり方を論じている。



また、”思考”を個人のものではなく、組織をはじめとした集団で行うものと捉えた点も非常に新しい。多くの”思考”に関する書籍は、個人で全てを推し進めていることを前提に考えられている。しかし、実際には、上司のチェックが入ったり、複数のスタッフとの協働で進むことの方が多い。自分で一生懸命考えた時ほど他者の異論に過敏に反応してしまうことも多いが、最初から組み込まれているプロセスと考えれば、ポジティブにとらえることができる。また、プロセスごとに、ロジカルとラテラルをバランスよく織り込んでいけば、おのずと両者の統合には、近づいていく。



さらに、組織をソーシャルメディアに置き換えて考えても、非常に面白い。気付きをブログに記入し、コメント欄でリアクションをもらう。それをさらに展開し、次のエントリーを記入する。この「”エントリー”が”エントリー”を生む」というループ状態こそ、インテグレーション・シンキングの生まれる状態でもある。個人的にもfacebookとブログを連携して活用するようになってから、何度かこれに近い状態を経験したことがある。ソーシャル・シンキングという新しい概念も、今後生まれてくるかもしれない。



組織的に考えること、継続して考えることが、二者択一のトレードオフから脱却する近道なのかもしれない。

「仕事と私、どっちが大事なの」などと迫られて悩んでいる諸氏にも、ぜひ読んでもらいたい。

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