Friday, April 15, 2011

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(9) (シリウスコミックス)

Author : ヤスダ スズヒト
Total Page : 232
Publisher : 講談社
Publication Date : 2010-10-08

夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~(9) (シリウスコミックス)
>> これからが気になる
今回はじゅりさんメインの「りら編」。
前回のざくろの時ほどのアクションは無いものの、シリアスでストーリーとしてはまとまっていて面白かった。

また「空白の世代」や比泉宗家と分家の能力のこと、元老院と陰陽学(?)の関係など伏線オンパレードな巻なので、是非読んでおくべき。


>> 好きな作品なだけに
ヤスダ先生の絵柄とキャラが魅力の夜桜も遂に9巻に突入!

妖怪ハンター登場から盛り上がりを見せていた物語に期待が高まっていた今作だったのですが、疑問が多く残る結果に。



前回の伏線から「じゅり」にスポットが当てられた物語。

序盤の展開はとても面白く、「狂気じみた異常な愛を姉に注ぐ妹」と「妹の愛を拒絶してしまったことを後悔する姉」の心情が、

桜新町の日常に徐々に不穏な影を落とすかの様に、緊張感を高めつつ描かれています。



人(姉)を喜ばせる手品を信じる想いが、いつしか半妖になってでも魔法を使いたいという想いへ―。

「りら」の想いの裏には常に「じゅり」がいて、その愛情が強すぎて心のバランスが崩れてしまったのではないかと感じました。

この流から“妹を止められるのは姉だけ”だろうと思いきや、突然出てきた第三者の一撃で戦いは閉幕、「じゅり」とのまともな会話も無いまま勝手に気持ちを独白しだす「りら」。

なんだか2人の外で勝手に話が解決してしまった印象。



中でも一番納得出来なかったのは、過去に「りら」が堕ちる危機を「じゅり」が救っていた描写。これが入ることで「りら」の心の動きがより不可解なものに。

【私を見てくれない姉】→【でも実は大事な妹として見てくれていた】→【なら大事な私が死んたら?】→【きっと生きてた時に驚いて喜んでくれる】としか考えられなくなり「りら」が怖い。

こんな理由から死んだ振りで10年以上も姿を消して、突然出てきて大暴走したあげく「恨んでないお姉様大好き」。こんな妹に対し原因は全て姉「じゅり」が悪いと言われる始末。

正直、円神に操られてたとかの方がまだ説得力があった。後、人間である「りら」の“人の範疇を超えた力”の出現で、夜桜世界での能力基準が完全に崩壊した様に思う。



全体的にシリアスな展開が多かっただけに、戦闘や会話シーンの間にギャグっぽい演出をあまり入れて欲しくなかった。

そこが夜桜の良さでもあるんだけど、今回の流れだと若干だらしない様に感じてしまう・・・最後に秋名と円神で今後に繋がる流れになって良かったけど。

にしても、妖怪ハンターは最初の設定云々より円神が集めた桜新町の怨恨者って方がしっくりくる。



好きな作品なだけに色々と納得出来ない部分が多かった。限定版のDVDは凄く楽しめたので今後の展開に期待したいです。
>> 魔女、登場!
じゅりさんの妹、りらさん編です。バトル要素はあまりなく、家族の絆が中心に描かれています。 それと平行して、秋名VS円神の戦いもあります。宗家と分家、何故ふたつの比泉家が誕生したのか。少し明らかになりました。また、今まで謎だった『空白の世代』についても、語られています。 ますます面白くなる夜桜カルテット、この先も楽しみです!




No comments:

Post a Comment