Monday, April 11, 2011

超時空要塞マクロス THE FIRST (2) (角川コミックス・エース 6-26)

Author : 美樹本 晴彦
Publisher : 角川書店(角川グループパブリッシング)
Publication Date : 2010-09-25

超時空要塞マクロス THE FIRST (2) (角川コミックス・エース 6-26)
>> ファンの為だけの漫画だが
漫画家としてのキャリアも相当長い美樹本氏であるが「漫画の表現」はまだ不慣れなのかとにかく読み辛いです。



絵は上手いし情報量も豊富なのだがそれが消化しきれずにいて勿体無く感じる、まぁこの漫画を買うのは当時TVアニメに嵌った世代が中心だろうから予め情報を持っているのが当り前と言う事なのだろう、私もその一人だし。



内容はTVに準じた物です、映画のミンメイは最初からアイドルでしたがこの漫画では「素人の娘」から始まりますしピンポイントのバリアやダイダロスアタックは「そういやこんなのあったよな〜」っと懐かしく思いました、あとマグロのくだりも(笑)



聞いた話によるとTVシリーズは韓国の下請け会社が手抜きをしたため途中から作画がエライ事!?になってしまいましたが数十年の時を経て美樹本氏の手によって綺麗にリメイクされるのはファンにとってはやはり嬉しいので文句を言いつつも最後まで買っちゃうのでしょうけど。




>> コンセプトは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』と同じ
1980年代を識る読者にとっては、安彦良和氏の書かれた

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』と同じく、

圧倒的な郷愁を呼び起こすとともに、

当時の作画レベルのフラストレーションを全て晴らしてくれる作品。

よって本作を時代背景無しに単体で手に取る読者には、

一個の完成された「漫画」作品として捉えるのは厳しかろう。



オリジナル作品のオリジナルスタッフによるコミカライズではあるが

作者も含め私たちは紛れも無く2010年の「現代」を生きているのであり

荒唐無稽なSF設定や、「小さいゾ」を初めとするカタカナ語尾に混じり、

現代の風俗が意識的/無意識的に紛れ込む制服などに

おニャン子クラブとAKB48を比較する時にも似た

30年近い80年代との類似性/差異性が強調されるのが見える。



回顧以上に現代のロボットアニメシーンに与える影響は無いに等しいが

売るべきマーケット/ターゲットだけは間違っていない作品である。


>> 待ちに待った第2巻です!
昨年の11月に第一巻が発行されてから早10ヶ月・・・待ちに待って、ようやく第二巻が発売されました。今回も保存用にと2冊購入し、カバーして暗所に保存しました。ストーリーに関して言う事はほとんどありません。TV版を踏襲しているので、大きな変化は無いと思います。ただTVでは出来なかった(と言うより当時の作画レベルが低すぎた)ちょっとした心情の表現が、美樹本氏の絵できちんと表現できていると思います(対照的に劇場版はすごすぎましたが・・)。今巻ではミンメイの輝に対する思わせぶりな表情や態度といった「可愛さ」や、輝のチクンとするような「嫉妬心」はTVよりグッと胸に響きましたし、また当時の若かりし頃に感じた気持ちも思い出せたように思います。他にもゼントランは皆、劇場版風に変更されていたり、フォッカーの男臭さが更にグレードアップしていたり、末沙の顔がちょっと幼く(TVや劇場版ではエリート士官のため、あえてキツメな顔であったように思う)描かれていたりと、より本質の性格に艶見を増した感じがしました。他のレビューのコメントには漫画としては読みづらいと評価されていますが、元来美樹本氏はイラストレーターであって漫画家ではありませんので、この本は「読む」と言うよりは「観る」といった感覚が良いと思います。自分は「マクロス画集」の集合体としてこの本を「観賞」していますので、全く気になりません。氏の描くキャラクターが以前に比べて”よりかわいらしく”そして”よりかっこよく”なっていることに感動を覚えます。ちょっと人とは見る観点が違いますが、このような評価も良いのではないでしょうか?昔、いかに「オタッキー」(死語ですかね?)だったかがバレバレなアラフォーおやじの戯言でした。

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