Friday, January 28, 2011

屍鬼 9 (ジャンプコミックス)

Author : 藤崎 竜
Total Page : 204
Publisher : 集英社
Publication Date : 2010-10-04

屍鬼 9 (ジャンプコミックス)
>> 急展開
レビューでは見ましたが、本当に人間と屍鬼の全面戦争突入なんですね。

今までやられっぱなし感が強かったので、してやったり感もあるのですが、

前巻最後で幸せいっぱいそうだった千鶴もちょっと気の毒になったりしたり。

食わなきゃ生きてけない屍鬼と食われてたまるかの人間との戦い。

どっちにも同情してしまいたくなり複雑です。



あと外道鬼畜サドの辰巳がまさかのロ・・・じゃなくて、あんなに沙子を思っていたとは。

立ち去る姿は格好良く見えさえします。



あとかおりと父との場面では、ほぼ不死身の体だからこその苦痛がひしひし伝わってきます。



前巻で居なくなった昭くんや、かぎ閉め忘れで出てきちゃったドライブインのおばさんが

今回出てこなかったので、次どう出てくるのかも楽しみです。



最後に夏野がいつからそんなとこに登ってる(た?)のかが少々気になりました^^;


>> それぞれの想い、それぞれの道
いよいよ佳境です…。

尾崎を中心として、ようやく動き出す村人たち。
村人側からすると、屍鬼の存在を認め、反撃の狼煙(のろし)を上げる展開となります。

屍鬼側からすれば、屍鬼として生きてゆくしか選択肢がない彼らが、厳しい状況へと追いやられていく話となる訳です。
そこには個々の持つ悲しみであったり、様々な心情が見え隠れしています。

人間にも屍鬼にも、形は違えどそれぞれ守りたいものがあります。
しかし、それを守ろうとする事は、互いが共存する道とは重なり得ません。

屍鬼によって息子を娘を失った人間は、屍鬼にどう対すれば良いのか。
家族を襲い、死なせてしまった屍鬼は、家族にどう対すれば良いのか。
当初の「屍鬼は悪い」という考えが、いよいよ分からなくなります。

大勢の登場人物の心情が、複雑に、上手く表現されています。
独特の絵柄も世界観に合っていて良い雰囲気です。
絵が上手くないのにここまで引き込まれる物語も珍しいです。

長文となってしまい申し訳ありませんが、登場人物皆のストーリーがそれぞれにあり、正しいことなど本当に在るのかと、深く考えさせられる内容だと云いたかった訳でした。
>> 祭りの始まり
ついに屍鬼との全面戦争が始まりました。
今まで○○編と時間を往復して人物紹介を見て来た甲斐があります。
正直夏野編が終わった時点で既に早く屍鬼と闘ってほしくてしょうがなかったです(笑)

この巻にたどり着いて今まで読んで来て良かったなーと思いました。
各登場人物の行く末が気になります。

次は2011年冬となってますが…1年後なんでしょうかね。はたまた初冬なのか。
そこが分かりにくかったので☆4です。

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