Author : 佐藤 秀峰
Total Page : 208
Publisher : 小学館
Publication Date : 2010-09-30
新ブラックジャックによろしく 9 (ビッグコミックススペシャル)
>> 手塚治虫記念館に行った時
佐藤先生が手塚先生へのコメントを求められた記事が展示しありましたが、
手塚先生に対してのコメント欄に「特になし」と書いてあった。
なんと恐ろしいコメントと思いましたが、結構トラブル抱える人なんですかね。
いきなり「新」で他の出版社から発行したりしましたけど・・・。
まあ、さまざまな医療問題に対して異端児の主人公が頑張っていく姿と、医療現場の
荒んだ様子がよく書けていたころから、楽しみに読んでいましたが、最後はもう少し
破天荒な終り方をしても良かったのでは?
>> 残念
作者も内容に満足していないのではないでしょうか。
今まで買って来たから、買いそろえる感じで買いましたが、読むに値すると強くは言えない。
他のレビューをみて、評価が低いと分かりつつも、買って読んでしまったが、やはりそれなりの作品だった。
所詮漫画、暇つぶし、という観点からは、買ってもよいかもしれない。
>> あっけない終結ではあるが…
思えば「がん医療編」を読んだときは、心底感動したものだった。マンガを読んで涙を流したなんて、自分には初めてのことだった。それがもう5年以上前のこと。新刊が出るたびに必ず買って読んでいた「ブラックジャックによろしく」が、まさかここで完結するとは。まあ連載の長さや「研修医」を描く内容を考えれば妥当ではあるが、最初はちょっとした驚きだった。
長く続いてきた「移植編」がついに完結し、その後の主人公=斉藤先生が駆け足で描かれ、この物語は完結する。「医者とは一体何なのか」という、この物語の主題が最後にもう一度力強く投げかけられるが、それに対する明確な回答は示されないまま、あっけなく(?)幕が閉じられた。
これまで迫力ある医療ドラマを濃厚な筆致で展開してきた本作なだけに、このラストがいささか薄味に感じられたのは確かだ。そこに対する不満の声も理解はできる。
だがしかし…振り返れば、この作品は単なる医療ドラマではなく、理想と現実の狭間でもがき続ける青年の成長の物語ではなかったか。斉藤先生が最後に見せる笑顔は、彼の成長、すなわち「医者であり続けること」の決意に満ちている。その爽やかな読後感。不十分なラストと切って捨てることなど、自分にはできない。
「医者とは一体何なのか?」それは私にもわからないし、劇中の斉藤先生も高輪教授にも分からないし、おそらくは著者も故・手塚治虫氏も分からないだろう。だから斉藤先生は、医者を続け、問い続ける。それは美しい生き方に違いないと、自分は思う。
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