Sunday, July 3, 2011

世迷いごと

Author : マツコ・デラックス
Total Page : 240
Publisher : 双葉社
Publication Date : 2010-10-13

世迷いごと
>> マツコさんが書いたから、笑えて、救いがある本
よく売れているようなので、かなり辛辣な事が書いてあるのかな?と思っていましたが、結構マイルドな語り口でした。

あまり辛辣で、眉をひそめるような悪口のオンパレードではちょっと?という方には、おすすめしたいエッセイです。

出てくる有名人は、藤原紀香、沢尻エリカ、高岡早紀、川島なお美、谷亮子、黒木瞳、勝間和代etc。

マツコさんが何歳なのか、私は知りませんが、自分の目線で見た芸能人、有名人、アナウンサーに対する感じ方が、共感できる部分が多くて面白く読めました。

あまり悪口に徹底すると、品がなくなるので、少しエレガント?にまとめた、面白トークといったところ。

特に面白いと思ったのが、全てを手に入れる女・谷亮子・黒木瞳と高岡早紀、寺島しのぶの章でした。

この本の内容を女性が書いたら、すごく嫌な気分になるけれど、マツコさんだから笑えるし、まだ優しさがあるのだと思います。
>> ファンだけに残念
あまり時間をかけずに、サラリと書いたような内容でした。

人の好き嫌いやイメージで自分の意見を書いた内容で

週刊誌やニュースやウワサ話を織り交ぜながら

気になる存在、嫌いな存在などを辛口で切っていく内容でした。



もともと繊細で、人に気を使うマツコさんですから

辛口や皮肉なテレビ発言も、どこか愛情があったり

納得できる箇所が多くて楽しいのですが

今回の作品は、やや気を使いすぎで

本当の意味で、人の個性をズバズバと切っておられない

「嫌いというのは、どうでもいい よりマシでしょ」と

酷評の相手にフォローを入れるような文脈が多すぎで

やや拍子抜けしました。



たしかに気を使う人ではありますが

もっと遠慮なくズバズバと切り込んでもいいと思います。

その切り込みの鋭さが彼女の良さなんですから。



それだけにちょっと残念な作品でした。




>> 頭の良いオタク、マツコ・デラックス
 わたしが知る限りだと、70年代後半に登場したおかまの双子のおすぎとピーコは毒舌が売りでした。ちょうどその時期の前後して、歌手の仲尾ミエがTVのバラエティ番組で当時は衝撃的だった毒舌を吐き話題となりましたが、しばらくすると彼女は理由はわかりませんが毒舌を封印しました。それに乗っかったのが和田アキ子で彼女の毒舌は長きの間続き、その彼女も最近は歳のせいか丸くなって、以前のような有名人に対してのいちゃもんも陰をひそめた感があります。ナンシー関も同じように分析力もありましたが、やはり気に入らない有名人に対しての毒舌コラムだったように思えます。



 この本を読んで思ったことは、マツコさんは頭の良いオタクだなという事でした。そしてゲイならではの分析力、有名人の悪口の本というものは面白い反面、あまりハマってしまうと性格がゆがんでしまうような気がわたしはするのですが、この本に登場したどの有名人のコラムを読んでも、まさに「嫌いは好きの裏返し、ホントの嫌いはさようなら」というコピーそのもので、読んでいて不愉快にならないんですね。有名人を語るという歴史からみても、この本は斬新だと思いました。



■登場する有名人/広末涼子、福原愛、藤原紀香、蝦原友里&押切もえ、川島なお美、高岡早紀、中山美穂、今井メロ、女子アナ、滝川クリステル、高島彩、小谷真生子、谷亮子、黒木瞳、沢尻エリカ、寺島しのぶ、モーニング娘。、勝間和代、AKB48&西野カナ、叶姉妹

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